続発閉塞偶核緑内障とは、眼の他疾患や全身疾患、薬物の副作用が原因で発症する緑内障で、隅角が塞がってしまい、房水の流れに障害がでる閉塞偶角緑内障です。続発閉塞偶角緑内障は、原因によって4つに分類されます。
続発閉塞隅角緑内障とは
瞳孔ブロックによる続発閉塞隅角緑内
【原因疾患】
膨隆水晶体
白内障の未熟期・成熟期・過熟期に水晶体が膨張して、水晶体が前方へ移動し、瞳孔ブロックが起こり、急性続発閉塞偶角緑内障を発症する場合があります。比較的高齢者に多い急性緑内障発作です。
水晶体脱臼
水晶体は、チン小帯(毛様体に接着している細い糸状の組織)に支えられております。この水晶体がチン小帯から外れてしまい前方にずれてしまった状態を脱臼といいます。水晶体が前方にずれたことによって瞳孔ブロックが起こり、緑内障を発症します。
小眼球症
小眼球症とは、先天的に眼球が小さい、もしくは、角膜・水晶体・網膜・硝子体などに先天的な異常があり、眼球の発達が傷害された状態です。小眼球症が原因で、角膜・水晶体・網膜硝子体、視神経等に様々な異常をきたす可能性があります。その一つに緑内障の発症があります。
ぶどう膜炎の虹彩の癒着による虹彩ボンベ
ぶどう膜とは、眼球の内側にある脈絡膜(みゃくらくまく)・毛様体(もうようたい)・虹彩の3つの総称です。ぶどう膜炎の炎症によって虹彩が水晶体に癒着し、房水の流れが悪くなり、緑内障を発症します。
瞳孔ブロックによらない虹彩―水晶体の前方移動による直接閉塞
【原因疾患】
- 膨隆水晶体
- 水晶体脱臼
水晶体より後方に存在する組織の前方移動による続発閉塞隅角緑内障
【原因疾患】
小眼球症、汎網膜光凝固後、強膜短縮術後、眼内腫瘍、後部強膜炎、ぶどう膜炎、原田病による毛様体脈絡膜剝離、悪性緑内障、眼内充填物質、大量硝子体出血、未熟児網膜症
これらの原因によって、水晶体より後方にある組織が前方に移動し、隅角が閉塞してしまい緑内障を発症する場合があります。
悪性緑内障
悪性緑内障とは、白内障・緑内障の手術後に、毛様体と水晶体の間で房水の流出抵抗が増大することがあり、それによって眼圧が上昇して発症する緑内障です。原因は、毛様体で作られた房水が通常は虹彩に流れていくのですが、手術などがきっかけとなり後方の硝子体内に流れてしまい、房水が硝子体内に溜まってしまいます。その結果、後方から虹彩を前方に圧迫し、隅角閉塞緑内障を発症します。
治療方法は、薬物療法を行い、効果が得られなければ手術を行います。
前房深度に無関係に生じる周辺虹彩前癒着によるもの
【原因疾患】
ぶどう膜炎,角膜移植後,血管新生緑内障,虹彩角膜内皮(ICE)症候群,前房内上皮増殖,虹彩分離症