当院の白内障手術の体制
当院では、万全な手術体制として
1、手術室・手術機器などの感染症対策
2、万が一に備え麻酔科医が待機
3、難症例の手術対応(水晶体脱臼、核落下など)
4、万が一、術後に細菌性眼内炎が起きたときには、迅速に硝子体手術が施行できるような体制を整えています。
手術経験豊富な医師による手術と、万が一に備えた体制を準備することで安心・安全な白内障手術を実施しております。
難症例
水晶体脱臼(だっきゅう)
水晶体は、通常図のようにチン小帯と言われる細い糸状の組織で眼球壁に固定されています。
それが何らかの原因で、チン小帯の一部が切れてしまって水晶体の支えが無くなり、前房内に移動したり(前房内脱臼)、硝子体内に落下する事があります(硝子体内脱臼)。
前房内脱臼の場合は、瞳孔ブロックによる緑内障を併発する可能性もあります。
手術は、水晶体を摘出した後、眼内レンズを毛様溝に縫着(ほうちゃく)します。水晶体が硝子体内に落下してしまった場合(水晶体核落下)は、硝子体手術を行い水晶体を砕いて吸引します。
水晶体核落下(かくらっか)
白内障手術の際に、水晶体を覆っている袋が破れてしまい(後嚢破損)水晶体の核が硝子体内に落下することがあります。白内障手術中に核落下をおこしてしまうと硝子体手術が必要となり、設備がない医療機関では、大学病院等へ緊急搬送されることになります。当院では、日帰り硝子体手術にも対応しておりますし、そのまま当施設で施術対応可能です。核落下の手術としては、硝子体手術機器を用いて落下した核片を特殊な液で浮かせて、超音波で砕いて吸引します。その後に眼内レンズを挿入しますが、水晶体嚢が使用できない場合は、眼内レンズを縫着(ほうちゃく)して手術は完了します。この手術もインジェクターを使って2.4mmの小切開で行いますので、術後の不正乱視が少なくてすみます。